2009/02/28

猫を抱いて象と泳ぐ(小川洋子)☆


【タイトル】猫を抱いて象と泳ぐ
【著者名】小川洋子
【発行年(初版)】2009年1月10日
【登場人物の年齢層】多岐
【概略】一人の変わったチェスプレーヤーの生き様を綴った物語(by me)/伝説のチェスプレーヤー、リトル・アリョーヒンの密やかな奇跡。触れ合うことも、語り合うことさえできないのに…大切な人にそっと囁きかけたくなる物語です。(「BOOK」データベースより)
【感想】読んでいる途中、「これは久々の大当たりだな」という印象を持った。この主人公は、チェス板の下に入る事でチェスをすることができるという。また、途中からアリョーヒンの人形を操ってチェスをする。今まで読んできた本の中で、ここまで読者に情景描写をさせる本は多分ないんじゃないかな、ってくらい私はこの本に引きつけられた。この作者は「博士を愛した数式」の作者で、こんどはチェスをテーマに設定したと朝日新聞の書評に書かれていたのを見て、これはおもしろいだろうな、と思っていたが、予想通りというよりもそれ以上のクオリティの高さだ。
 途中、ミイラという女性が人間チェスの中でポーンの役を行い、アリョーヒンがこのポーンを犠牲にし、ミイラを元男子更衣室に行かせ、そこで普段は鳴かない鳩が鳴くという場面があった。ここでなぜ鳴かない鳩が鳴ったかはミイラに何かあったとは思うのだが、一体何が起こったのかを考えさせられた、というよりも考えてしまった。相手の男がビショップをとったのはそのビショップの女性が好みだったから、人間チェスの喜びは更衣室にあった、というところから、ミイラは性的な何かを受けていたのではないか、と想像してしまった。それの真偽はともかく、私はこの本にこれほど引きつけられていたのか、とこの文を書いている中で改めて思った。
 この本を読んでいる最中、何度もチェスをやりたいと思い、インターネット上のチェスのflashを何回かやってみたものの、そこで思ったのは改めてチェスは難しいな、という情けない結果だった。と書いている最中にも、もう一度やってみよう、と思ってしまうあたり、やっぱこの本は凄いな、と思った。ぜひ映画化してほしいな。かなり難しいとは思うが。
【ランク】8
【備考】2009年2月28日に読み終えた。再読必須。

2009/02/24

キッドナップ・ツアー(角田光代)


【タイトル】 キッドナップ・ツアー
【著者名】 角田光代
【発行年(初版) 】2003年7月1日
【登場人物の年齢層】 小学生+大人
【概略】 だらしのない父親がちょっとクールな小学五年生のハルを「キッドナップ」(誘拐)し逃亡始まった!!(by me)/私はおとうさんにユウカイ(キッドナップ)された! 私の夏休みはどうなっちゃうの!?五年生の夏休みの第一日目、私はユウカイ(=キッドナップ)された。犯人は二か月前から家にいなくなっていたおとうさん。だらしなくて、情けなくて、お金もない。そんなおとうさんに連れ出されて、私の夏休みは一体どうなっちゃうの? 海水浴に肝試し、キャンプに自転車泥棒。ちょっとクールな女の子ハルと、ろくでもない父親の、ひと夏のユウカイ旅行。私たちのための夏休み小説。(出版社/著者からの内容紹介)
【感想】 おもしろい。父親が子を「誘拐」し、逃げ回るという発想がそもそも面白く、さらにこの「誘拐犯」の父親もだらしがなく、逆に「誘拐」された主人公、ハルのほうが冷静というこうずもまたおもしろい。ただ、最後の結末が何とももったいない。結局ハルとの交換条件も明かされなかったし、読後の後味がちょっとあれかも。まあメインは逃亡しているところの心情表現あたりなので交換条件なんて細かな設定かもしれないが、ただ読者としては明らかにされた方が後味は良い。感想からはそれるが、読んでいる途中に中年+小学生の旅というので「ロリータ」を思い出した。全く持って違うので比べるのはナンセンスだけれど、あれはロリータ側の気持ちが描かれていなく、父親の感情やら何やらが描かれている。この本とは逆である。この本を読んでロリータ側の気持ちがほんのちょっとだが知ったような気がする。よってαつき。
【ランク】 6+α
【備考】 2009年2月24日に読み終えた。

2009/02/23

4U(山田詠美)


【タイトル】4U
【著者名】山田詠美
【発行年(初版)】2000年8月25日
【登場人物の年齢層】成年
【概略】山田詠美が描いた九つの恋の短編小説(by me)/男が長いことつかっていたバスタブの湯は、はたして、スープか?毒きのこを食べに長野に出かけたマル、彼への桐子の暖かな想いを綴る「4U」。死んだ風変わりな少女の記憶を辿り、デビュー前の自らを思い起こす「眠りの材料」。右手のない渚子、彼女の義兄への激しい想いと、熾烈な自己愛を描く傑作「天国の右の手」他。9つの恋の化学反応(ケミストリー)。 (「BOOK」データベースより)
【感想】今回の短編集は「120%COOOL」よりもおもしろいと思う。比較して色濃いといえば良いのか。不倫が絡む話があるからかな。
【ランク】6
【備考】2009年2月23日に読み終えた。

2009/02/22

ぶらんこ乗り(いしいしんじ)


【タイトル】ぶらんこ乗り
【著者名】いしいしんじ
【発行年(初版)】2000年12月
【登場人物の年齢層】小学生
【概略】姉である私と不思議な弟の過ごした日々を弟のノートによって振り返る(by me)/いなくなってしまった天才少年、家族が受け取った絶望の果てにある魔法。確かにあのこはいたんだ天使などではなく。衝撃的に新しい初の長編小説。 (「BOOK」データベースより)
【感想】全体的な印象として浮かんだ単語は「柔らかい」。というのかぼんやりとした印象を受けた。全体に抽象化がかかっていてさらっと読むのが難しい。感想を文章化できない・・
【ランク】5.5+α
【備考】2009年2月22日に読み終えた。再読を促す。

2009/02/18

120%COOOL(山田詠美)

【タイトル】120%COOOL
【著者名】山田詠美
【発行年(初版)】1997年6月25日(文庫)
【登場人物の年齢層】大人
【概略】普通ではない九つの愛を描いた本(by me)/100%の完璧な快楽では、愛という陳腐な言葉が入り込む。それを打ち消すには、もう20%を必要とする。あなたの恋を誰もが考える恋に引き下げてはいけない。山田詠美が新しく書いた、9つの愛の真理。(「MARC」データベースより)
【感想】様々な愛を抽象的に描かれていて興味深い(funnyではなくinteresting)が、ここ最近山田詠美を結構読んでいるので全体的な印象になれてしまい飽きてしまったような気がする。
【ランク】5.5
【備考】2009年2月18日に読み終えた。

2009/02/15

まる子だった(さくらももこ)

【タイトル】まる子だった
【著者名】さくらももこ
【発行年(初版)】1997年9月30日
【登場人物の年齢層】小学生
【概略】さくらももこの子ども時代をほのぼのと綴ったエッセイ。(by me)/小学生だった"あのころ"には、爆笑とともによみがえる、おかしな出来事がこんなにいっぱい。お気楽で濃密なエッセイに、おまけのページも付いて、ちょっとうれしい一冊。(「MARC」データベースより)
【感想】さくらももこのエッセイ集だけあって、かなりほのぼのと、気楽な感じで綴られていておもしろい。が「たいのおかしら」等のシリーズの方が面白いかも。あまり内容は覚えてはいないが。
【ランク】5
【備考】2009年2月15日に読み終えた。

2009/02/14

世界でいちばん不運で幸せな私(ヤン・サミュエル)

【タイトル】世界でいちばん不運で幸せな私
【著者名】ヤン・サミュエル(番 由美子訳)
【発行年(初版)】2004年10月5日
【登場人物の年齢層】子ども〜大人
【概略】いじめられっ子の少女ソフィーを励ますためにあるゲームをはじめたジュリアン。その遊びとは、相手に条件を出されたら、絶対にチャレンジしなくちゃいけなくて、それがクリアできたら、今度は自分が相手に条件を出せる、というもの。二人のいたずらなゲームは大人になっても続けられた。ただ、お互いの「好き」という気持ちだけは告げられることなく…。ヨーロッパ中が夢中になったラブストーリー。(「BOOK」データベースより)
【感想】調べてみると、どうやら映画のノベライズがこの本のようだ。このいたずらなゲームのおかげで先の読めない物語となっていて、とても楽しむ事ができた・・・何というか、読み終えた時には様々な感想があったのだが、人は時間が経つほど忘れていくものなので、その感想を思い出せない。ただ、お互いの気持ちを伝えられないというもどかしさは読者側にも伝わってきた。
【ランク】6
【備考】2009年2月14日に読み終えた。

S(香月葉子)

【タイトル】S
【著者名】香月葉子
【発行年(初版)】1995年11月10日
【登場人物の年齢層】中学生
【概略】15歳の少女が、姉の彼氏を奪おうとする物語。(by me)/15歳の夏、私は姉の恋人を奪いたかった。少女の恋はたくらみに変わり、やがて悪意に変わる。15歳の少女の性と聖、美しい姉への愛憎を、女子校生の世界を描く第一人者が戦慄のリアリズムで描く、恐るべき少女小説。(「MARC」データベースより)
【感想】・・予想以上に面白くなかった。タイトルに惹かれてブックオフで衝動買いしたのだが、「・・女子校生の世界を描く第一人者が戦慄のリアリズムで描く、恐るべき少女小説。」という帯の文章からかなりえぐい感じの文章を期待していたのだが、最後の方は鬼気迫るものがあったものの、そこまで戦慄とはいいがたい内容であった。主人公の心情もいまいち曖昧のような気がする。
【ランク】3.5
【備考】2009年2月13日に読み終えた。

2009/02/10

放課後の音符(山田詠美)

【タイトル】放課後の音符
【著者名】山田詠美
【発行年(初版)】1989年10月10日
【登場人物の年齢層】高校生
【概略】まだ体験したことのない恋について悩む女子高生を描いた8つの短編集。(by me)大人でも子供でもない、どっちつかずのもどかしい時間。まだ、恋の匂いにも揺れる17歳の日々―。背伸びした恋。心の中で発酵してきた甘い感情。片思いのまま終ってしまった憧れ。好きな人のいない放課後なんてつまらない。授業が終った放課後、17歳の感性がさまざまな音符となり、私たちだけにパステル調の旋律を奏でてくれる…。女子高生の心象を繊細に綴る8編の恋愛小説。(「BOOK」データベースより)
【感想】女子高生の心情が細かく描かれており、読んでいて興味深かった。抽象的な言葉で表していて、自分もそういう言葉にできないような恋がしてみたいと思ったが、男と女では感じ方が違うのかな?wikipediaに「綿矢りさ・金原ひとみが芥川賞を受賞した際、文藝春秋のインタビューで、影響を受けた作品としてともに『放課後の音符』を挙げており、山田詠美の作品は現代の日本語作家にも大きな影響を与えていると言える。」と山田詠美の項目に書かれていたが、語彙が少なくて表せないが何となく理解できたような気がする。ただ書かれたのが結構古く、いまの女子高生を表しているかは分からないが・・・
【ランク】6.5
【備考】2009年2月10日に読み終えた

2009/02/07

父のようにはなりたくない(阿部夏丸)

【タイトル】父のようにはなりたくない
【著者名】阿部夏丸
【発行年(初版)】2002年6月25日
【登場人物の年齢層】家族
【概略】さまざまな家族の親と子のそれぞれに対する気持ちを含みながら描かれた短編小説八編を収録した本。(by me)
うちの子どもに思春期がきた!話せないときだってあるさ。心が見えなくなることもある。だけどやっぱり、親子は親子。共感・笑い・涙・感動の短編小説!8つの家族のそれぞれのストーリー。
(「BOOK」データベースより)
【感想】さまざまな家族の親、子それぞれの気持ちが描かれていて興味深かった。とりわけ最初の短編「父のようにはなりたくない」がおもしろかった。
【ランク】6
【備考】2009年2月7日に読み終えた。

博士の愛した数式(小川洋子)

【タイトル】博士の愛した数式
【著者名】小川洋子
【発行年(初版)】2003年8月30日
【登場人物の年齢層】小学生+40代母+老人
【概略】80分しか記憶が持たない博士と、家政婦として派遣された私と息子のルートの過ごした日々を描いた物語。
「ぼくの記憶は80分しかもたない」博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた―記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。第1回本屋大賞受賞。(「BOOK」データベースより)
【感想】数学という一見文学に合わなさそうなテーマがこれほど見事に融合するとは思わなかった。話の内容も数学の用語や情景描写などが結構ちりばめられていて深い読みを可能にし、尚かつスラスラ読める、さすが読書感想文の課題図書に選ばれる事だけあるな、と思った。
記憶が80分しか持たない博士の数学をする姿はなんだか凄いというかかっこいいという印象が残った。記憶が一定時間しか持たないという話で「ef a tale of memories.」というアニメに登場するキャラクター(名前は忘れた)を思い出したが、そのキャラクターは13時間しか持たない設定だったが、13時間しか持たないということでいろいろと諍いやなんやらが描かれていたが、それの10分の1・・・やっぱり大変だな。
深い読みを可能にする内容なので、再読を促す。
【ランク】7.5
【備考】2009年2月7日に読み終えた。再読を促す。

2009/02/06

ロリータ(ナボコフ)☆

【タイトル】ロリータ
【著者名】ウラジーミル・ナボコフ(若島正 訳)
【発行年(初版)】2006年11月1日(1958年)
【登場人物の年齢層】中年+少女
【概略】中年の主人公ハンバートの、少女ロリータへの偏愛を描いた物語。
「ロリータ、我が命の光、我が腰の炎。我が罪、我が魂。ロ・リー・タ。…」世界文学の最高傑作と呼ばれながら、ここまで誤解多き作品も数少ない。中年男の少女への倒錯した恋を描く恋愛小説であると同時に、ミステリでありロード・ノヴェルであり、今も論争が続く文学的謎を孕む至高の存在でもある。多様な読みを可能とする「真の古典」の、ときに爆笑を、ときに涙を誘う決定版新訳。注釈付。 (「BOOK」データベースより)
【感想】ロリータ・コンプレックスの由来となった本であり、知的好奇心・・いや、単なる下劣な興味からアマゾンで購入し、読んでみたが、非常に難解の一言に尽きる。これを一回だけ読んで内容を理解するのは不可能であるほどボリュームの量である。直接的な表現というものが少なくかなり比喩というか言い回しというのか分からないがとにかく難しい。一回読んでおおよその概要は掴めたのかどうか・・・というレベルである。
内容についてはハンバートのロリータに対する偏愛っぷりが描かれているが、そこに特別な低俗さは感じられない。高貴で芸術的な域に達している。
読み始める前のこの本に対する印象、すなわち下劣な好奇心というものは読み始めてすぐに消え去った。これは再読必須である。
【ランク】9+α
【備考】2009年2月5日にざっと一回読み終えた(中2)。再読必須。

五年三組リョウタ組(石田衣良)

【タイトル】五年三組リョウタ組
【著者名】石田衣良
【発行年(初版)】2008年1月11日
【登場人物の年齢層】大人、小学生
【概略】素直で熱意はあるがどこか天然な5年3組の担任、中道良太が希望の丘小学校に起こる様々な出来事を一生懸命こなしていく物語。
中道良太25歳。涙もろくて純情で、でも根っから「いまどき」の男子でもある若き小学校教師が地方都市の名門公立小学校を舞台に縦横無尽の大活躍!! (著者からの内容紹介)
【感想】若い小学校教師が奮闘する姿が描かれていて、読んでてとてもおもしろかった。主人公が問題に対応する姿が小学校教師のあるべき姿のような気がして現実にいたら担任になってほしいような教師だ。読み終えた後の清々しさはさすが著名な作家が書いているな、とも思った。
【ランク】7.5+α
【備考】2009年1月23日に読み終えた。

クローバー(島本理生)

【タイトル】クローバー
【著者名】島本理生
【発行年(初版)】2007年11月12日 
【登場人物の年齢層】大学生
【概略】恋愛沙汰に不得意な主人公(冬治)と、結構自分勝手な姉(華子)に起こる新たな恋愛?を描いた物語。
ワガママで思いこみが激しい、女子力全開の華子。双子の弟で、やや人生不完全燃焼気味の理科系男子冬冶。今日も今日とて、新しい恋に邁進せんとする華子に、いろんな意味で強力な求愛者・熊野が出現。冬冶も微妙に挙動不審な才女、雪村さんの捨て身アタックを受け…騒がしくも楽しい時は過ぎ、やがて新しい旅立ちの予感が訪れる。理想の人生なんてありえないけれど、好きなひとと手をつないで、明日も歩いてゆきたい―。『ナラタージュ』の島本理生がおくる、キュートで痛快、せつなくて愛おしい、最新恋愛長編。(「BOOK」データベースより)
【感想】恋愛ものとしては普通かな、と感じた。これといったオリジナリティも感じられないし。あまり恋愛小説を読んだ事がないから分からないが。ただ、姉の華子の求愛者熊野の存在感はかなり強烈。雪村さんが華子によってきれいになって主人公がそれ以上に振り向くという描写は、「いちご100%」を彷彿させる。。。
【ランク】4.5
【備考】2009年1月20日に読み終えた

ユウキ(伊藤遊)

【タイトル】ユウキ
【著者名】伊藤遊
【発行年(初版)】2003年6月25日
【登場人物の年齢層】小学生
【概略】祐基といっしょに、カードバトルに熱中した。悠樹には、ミニ四駆の世界を教わった。最初なじめなかった勇毅は、かけがえのないサッカー仲間になった。思い出と痛みを残して去っていった転校生たち。―そして今ケイタの目の前に、長い髪をしたひとりの女の子が現われた…。小学校上級以上。 (「BOOK」データベースより)
【感想】普通・・というかつまらない・・これといった特色もなく、小学生のいざこざやその後中良くなる・・とかそんなことが綴られているにしか感じ取れない・・まあ対象年齢が小学校高学年なんだから致し方ないですね。
追記:アマゾンの書評では評価が高い・・・(1月19日)
【ランク】3
【備考】2009年1月15日に読み終えた(中2)

Beat Kids(風野潮)

【タイトル】Beat Kids
【著者名】風野潮
【発行年(初版)】1998年7月17日
【登場人物の年齢層】中学生
【概略】アホ正直な主人公(横山英二)がふとしたきっかけで吹奏楽部に入りドラムを叩く事の楽しさを知りながら成長していく物語。
「ドラムの響きは、俺の心の、花火やねん!」英二が叩く。七生が打つ。二人の大阪少年が16ビートで笑って泣かせる!―中学のブラスバンド部を舞台に炸裂する青春を、大阪弁のリズムに乗せて、涙と笑い、てんこ盛りで描いた、「パーカッション新喜劇」。(「BOOK」データベースより)
【感想】大阪を舞台にして大阪弁で描かれているところがなんとなく中学生っぽくていい。また、メインの登場人物である管野七生が主人公の良さを引き出している
【ランク】5+α
【備考】2009年1月13日に読み終えた

陰日向に咲く(劇団ひとり)

【タイトル】陰日向に咲く
【著者名】劇団ひとり
【発行年(初版)】2006年1月25日
【登場人物の年齢層】20〜40代
【概略】落ちこぼれたちの哀しいまでの純真を、愛と笑いで包み込んだ珠玉の連作小説集。 (「MARC」データベースより)
【感想】おもしろい。おちこぼれな人たちが純真に生きる姿を描かれていて、一話一話にちゃんとスパッとオチがついていて読んでいてなんとも心地よい感じになった気がする。
【ランク】6.5
【備考】2009年1月10日(中二)に読み終えた

平等ゲーム(桂望実)

【タイトル】平等ゲーム
【著者名】桂望実
【発行年(初版)】2008年8月25日
【登場人物の年齢層】10〜40代(おおよそ)
【概略】瀬戸内海に浮かぶ「鷹の島」。そこでは…島民1600人が、全員平等。現代社会の歪みを是正するために生まれた、究極の楽園。人々は、嫉妬や私欲にかられることなく、何不自由ない豊かな生活を約束されている。まさに、天国。の、はずだった―。 (「BOOK」データベースより)
【感想】感想を出すのが難しい・・・この本から得た様々な事が多岐にわたるせいだ。小説の内容自体についてはユートピア設定の小説としてのよくありそうなパターンだと思う。ただ、競争社会が嫌になって究極な平等を求めようとしてもそれは一人一人の個性を無視しているという事が言える。
【ランク】6.5+α
【備考】2009年1月9日(中2)に読み終えた。再読を促す。

Run!Run!Run!(桂望実)

【タイトル】Run!Run!Run!
【著者名】桂望実
【発行年(初版)】2006年11月15日
【登場人物の年齢層】大学生
【概略】マラソン大会に出たら全て優勝の主人公(岡崎優)が大学に入って段々仲間の大切さや自分の遺伝子操作について知っていく物語
【感想】主人公の設定があまり類を見ず面白いが、話の内容はそこまで独自性は感じられないと思う
【ランク】5.5
【備考】1月3日にざっと通読

セカンド・サイト(中野順一)

【タイトル】セカンド・サイト
【著者名】中野順一
【発行年(初版)】平成15年5月30日
【登場人物の年齢層】20代
【概略】キャバクラのスタッフである主人公(タクト)が未来の光景が見えるキャスト(花梨)と出会い、事件に巻き込まれていく物語。
【感想】おもしろい。が、ミステリー小説として緻密に描かれているもののあまり意外性、独自性がないような気がする。未来の光景が見えるという通常ではあり得ない設定も存在する。
【ランク】6
【備考】中二の12月30日に読み終えた。

都立水商!(室積光)

【タイトル】都立水商!
【著者名】室積光
【発行年(初版)】2001年11月10日
【登場人物の年齢層】高校生〜30代
【概略】主人公が水商売の職に就くために創られた都立水商についてこれまでの歴史を振り返る物語
【感想】おおよその見当はついていたが予想以上に面白かった。水商売のための学校として、結構本格的に授業してたりし、また、世間の水商売に対する根強い偏見に戦う生徒の姿、偏見にとらわれた大人の姿などを描写しており、少し考えさせるような良い印象も残った。
【ランク】7
【備考】中ニの12月28日に読み終えた。再読を促す。

SOKKI!(秦建日子)

【タイトル】SOKKI!
【著者名】秦建日子
【発行年(初版)】2006年4月6日
【登場人物の年齢層】大学生
【概略】引っ越しのときに出てきたテープから、大学生のときの速記研究会に入り、速記と恋模様を回想する
【感想】速記が出てくる小説を読んだのが初めてで、かつ大学生の恋話を読んだ記憶もなく新鮮だった。ただ恋の話は至って普通
【ランク】4
【備考】中ニの12月28日に読み終えた

県庁の星(桂 望実)

【タイトル】県庁の星
【著者名】桂 望実
【発行年(初版)】2005年9月20日
【登場人物の年齢層】30〜40代
【概略】県庁に務める役人が研修で民間のデパートで働く姿を描いた物語。
【感想】設定が面白い。役人が民間で孤軍奮闘?するのが描かれていたのと、役人とパートの対比も結構出ていて興味深かった。
【ランク】5
【備考】中ニの12月24日に読み終えた。(2008年)

メイド イン ジャパン(黒田晶)

【タイトル】メイド イン ジャパン
【著者名】黒田晶
【発行年(初版)】2001年1月20日
【登場人物の年齢層】高校生
【概略】スナッフビデオに魅せられた高校生がビデオのような殺人をする様子を描いた物語。
【感想】今まで読んだ小説の中で殺人の描写などその他諸々が類いを見ないほどグロい。さすがに河出書房文藝賞受賞作である。ブッ通しで読むと間違いなく暗く陰湿な気分になる。(君が主で執事は俺でと平行して読んだ)
【ランク】4+α
【備考】12月23日に読み終えた。

君が主で執事が俺で 朱子編(布施はるか)

【タイトル】君が主で執事が俺で 朱子編
【著者名】布施はるか(原作 みなとそふと)
【発行年(初版)】2008年3月15日
【登場人物の年齢層】高校〜20代
【概略】家出した姉弟を執事として雇い、その様子を描いた物語。原作はパソコンゲームで、この小説はゲームのメディアミックス。メイドの朱子編。
【感想】メイドの朱子を対象としているので他の三作と趣が違っておもしろい。ただ最初とギャップの差がありすぎる気もする。
【ランク】5
【備考】中2の12月23日に読み終えた。18禁でエロいシーンあり。

君が主で執事が俺で 夢編(布施はるか)

【タイトル】君が主で執事が俺で 夢編
【著者名】布施はるか(原作 みなとそふと)
【発行年(初版)】2008年1月15日
【登場人物の年齢層】高校〜20代
【概略】家出した姉弟を執事として雇い、その様子を描いた物語。原作はパソコンゲームで、この小説はゲームのメディアミックス。三女の夢編。
【感想】他の編と比べて登場人物が多かった。結末普通www
【ランク】5.5
【備考】中2の12月23日に読み終えた。18禁でエロいシーンあり。

君が主で執事が俺で 森羅編(布施はるか)

【タイトル】君が主で執事が俺で 森羅編
【著者名】布施はるか(原作 みなとそふと)
【発行年(初版)】2007年9月25日
【登場人物の年齢層】高校〜20代
【概略】家出した姉弟を執事として雇い、その様子を描いた物語。原作はパソコンゲームで、この小説はゲームのメディアミックス。長女の森羅編。
【感想】ありがちなライトのベルの一種かな、と思った。ストーリーは面白いが、ただそれだけである。まあラノベの進化系だから仕方がないかな。他の編と比べて少々重め。結末が結婚で笑った。
【ランク】5.5
【備考】中2の12月23日に読み終えた。18禁でエロいシーンあり。

カンニング少女(黒田研二)


【タイトル】カンニング少女
【著者名】黒田研二
【発行年(初版)】2006年4月25日
【登場人物の年齢層】高校3年生
【概略】姉の事故死の理由を探る少女とそれをサポートする少年2人と少女1人を描いた物語
【感想】カンニングが結構重要な行為になっている物語で、類を見ずおもしろい。ただ終わり方が非常に微妙。
【ランク】5.5
【備考】中2の12月に読んだ。