2010/02/28

GOTH(乙一)


【タイトル】GOTH
【著者名】乙一
【発行年月日(初版)】2002年07月01日初版
【登場人物の年齢層】高校生
【概略】森野が拾ってきたのは、連続殺人鬼の日記だった。学校の図書館で僕らは、次の土曜日の午後、まだ発見されていない被害者の死体を見物に行くことを決めた…。触れれば切れるようなセンシティヴ・ミステリー。(「MARC」データベースより)
【感想】ジャケット、友人の勧めが読むきっかけ。猟奇的な殺人や行動を描いた短編小説集である。
 主人公がさまざまな殺人や死体を冷静に眺める姿やさまざまな猟奇的殺人者の心情が描かれた文章を読んでどんどん引き込まれていった。さらに淡々と猟奇的殺人を行う登場人物達を読んであらためて人の狂気は面白いなと思った。
 だが、最後の短編で今までの主人公とその短編に登場する「神山」という人物がこちゃまぜになり、あまりよくない余韻を抱いた。(Yahoo!知恵袋を読んで一応の辻褄を得たが)
 乙一はどうやらミステリー作家的な要素があるのを今回初めて知ったが、そのトリックは自分にとってはあまり必要の無いものだと思い、少々興ざめをしてしまった。そのミステリーを楽しめる人はいいが、純粋に物語(狂気)を面白く読んでいたのでどうなのかと思った。(ミステリーを解けなかった者の言い訳であるが・・)
【ランク】6
【読書中メモの総覧】なし
【備考】2010年01月17日読了。

2010/02/12

チョコレート・アンダーグラウンド(アレックス・シアラー、金原瑞人訳


【タイトル】チョコレート・アンダーグラウンド
【著者名】アレックス・シアラー
【訳者名】金原瑞人
【発行年月日(初版)】2010年06月07日
【登場人物の年齢層】中学生辺り
【概略】選挙で勝利をおさめた“健全健康党”は、なんと“チョコレート禁止法”を発令した!国じゅうから甘いものが処分されていく…。そんなおかしな法律に戦いを挑むことにしたハントリーとスマッジャーは、チョコレートを密造し、“地下チョコバー”を始めることにした!チョコレートがこの世からなくなったら、あなたはどうしますか?禁チョコなんて、ダイエットのときしかしたことない!読めばきっと、チョコレートが食べたくなる…。(「BOOK」データベースより)
【感想】チョコレートを始めとする甘いものが禁止された国で政府に対して対抗する少年達を描いた物語である。漢字の表記や熟語の解説からおそらく小学校高学年向けの本である。(ただ劇場の物語の表現の引用は分からないが)物語に特にひねりはないが、チョコレートを求める少年達の心情はよく現れている。
 チョコレートバーという表現が少し引っかかった。単にチョコの方が分かりやすいなと思う。
【ランク】5.5
【読書中メモの総覧】なし
【備考】2010年01月12日に読み終えた。

2010/02/11

ナインストーリーズ(J・D・サリンジャー、柴田元幸訳)


【タイトル】ナイン・ストーリーズ
【著者名】J・D・サリンジャー
【訳者名】柴田元幸
【発行年月日(初版)】2009年3月21日
【登場人物の年齢層】いろいろ
【概略】 1953年に出版されたサリンジャーの自選短篇集。「グラース家の物語」の発端となるシーモアが登場する「A Perfect Day for Bananafish」、WASP中心のアメリカ社会で助けあいながら生きていくユダヤ人親子を描いた「Down at the Dinghy」、男女の不倫を描いた「Pretty Mouth and Green my Eyes」など、9つの作品が収められている。中には、ドイツ製のルガー拳銃の性能を証明するために、ヒヨコの頭を撃ち抜いたヘミングウェイの残忍性を風刺して書かれたといわれている、次のような作品もある。(以下略、概略は野崎孝訳のもの)参考:アマゾン
【感想】J・D・サリンジャーによる短編集。
 タイトル通り九つの短編が収録されているが、どの短編もよく分からない、といった印象である。話としてきっちりと終わっているのもあれば終わっていないものもある。「バナナフィッシュ日和」や「コネチカットのアンクル・ウィギリー」はよくわからないし、「笑い男」や「ド・ドーミエ=スミスの青の時代」など話として一応終わっているものもある。何か惹き付けられるものはあるのだがよく分からないというのが実際のところである。風刺的な感じもするがやはりよくわからない。

 個人的には「笑い男」という短編が攻殻機動隊SACにかなり関係してくるので興味深かった。この短編にでてくる笑い男はかなり不気味な存在である。
【ランク】6?
【読書中メモの総覧】なし
【備考】2010年01月09日読了。