2010/01/15

メランコリア(村上龍)


【タイトル】メランコリア
【著者名】村上龍
【発行年月日(初版)】1996年5月
【登場人物の年齢層】成年
【概略】伝説の男が帰ってきた…。ニューヨークのダウンタウンでホームレスに身をやつし、隠遁していた謎の男・ヤザキ。快楽と頽廃にまみれたその半生を取材し始めた女性ジャーナリスト・ミチコは、やがてヤザキの独白に魅せられ、性愛の幻想に呑み込まれる。二人が行きつく先は果たして—。人間存在の奥底に疼く、「ゆううつ」と「癒し」の物語。傑作『エクスタシー』に続くシリーズ第二部。(「BOOK」データベースより)
【感想】・「エクスタシー」の続編。
・タイトルの「メランコリア」は日本語で鬱病という訳である。タイトル通り「ゆううつ」という単語がよく登場する。前作にも登場したヤザキと、ヤザキのインタビュアーである主人公が主な語り手であるが、内容は「エクスタシー」に増して抽象度が高く、話していることが多岐にわたるので分かりづらい。
・「メランコリア」単体だと起承転結のような概念があまり強くない。
・村上龍自選小説集第6巻からこの小説を読んだが第6巻のタイトルが「快楽と倦怠と死の独白」であり、収録作品が「エクスタシー」「メランコリア」「タナトス」からなるのでこの場合「メランコリア」は倦怠と訳すのがより的確かもしれない。
・セックスと麻薬のテーマは継続している。
【ランク】5.5
【読書中メモの総覧】なし
【備考】2010年01月12日読了。

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