2009/11/11

キャッチャー・イン・ザ・トイレット!(伊瀬勝良)


【タイトル】キャッチャー・イン・ザ・トイレット!
【著者名】伊瀬勝良
【発行年月日(初版)】2009年9月6日初版
【登場人物の年齢層】 中学・高校生
【概略】ある新人作家がweb上で発表した小説「OM」(大人の事情により略称)は、口コミやネットでの書き込みで一気に広まり、瞬く間に絶賛を浴びた。この「知る人ぞ知る」名作に、出版各社からのオファーも殺到。大幅な加筆修正の末、性別不問・全世代対応の青春文学が、ここに待望の書籍化。忘れられない「あの日の感情」がここにある。(「BOOK」データベースより)
【感想】どこかの書評に載っていたのを読んだのがきっかけ。
 主人公の秘密をいじめられっ子の女子に知られ、そこから復讐劇に巻き込まれ、最後には罪をカミングアウトして罪を償おうとする、という概略であるが、正直リアリティは皆無でファンタジー小説である。(著者もファンタジー小説であると述べている)主人公が犯した行動をカミングアウトする選択肢なんてまずあり得ないし、その後に対象となった女子に話しかけられるのも不可思議である。同窓会に呼ばれるのもあり得ない。
  この小説はリアリティ云々ではなく、著者が造り上げた世界に嵌まってみる、という読み方が正しい。決して実際は何々などの考えを持ってはいけない。実際にこうだったら面白いな、という感じである。いい気分転換になったと考えよう。

  タイトルがサリンジャーの「ザ・キャッチャー・イン・ザ・ライ」を彷彿させるな、と一瞬思った。若い青年と一人称の語りという共通点も有ったな。
【ランク】4
【読書中メモの総覧】 -
【備考】200911月11日読了。

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