2009/08/16

コインロッカー・ベイビーズ(村上龍)☆


【タイトル】コインロッカー・ベイビーズ
【著者名】村上龍
【発行年月日(初版)】新装版文庫 2009/7/15
【登場人物の年齢層】
【概略】1972年夏、キクとハシはコインロッカーで生まれた。母親を探して九州の孤島から消えたハシを追い、東京へとやって来たキクは、鰐のガリバーと暮らすアネモネに出会う。キクは小笠原の深海に眠るダチュラの力で街を破壊し、絶対の解放を希求する。毒薬のようで清々(すがすが)しい衝撃の現代文学の傑作が新装版に!
【感想】文庫の新装版が出たので買って読んでみた。今まで読んだ村上龍の作品は三作目となる。まず読みはじめて思ったことは、読みに難しい漢字がかなり使われているのが読んでて受け取られた。元は1980年に出ているので難しい漢字が使われているのは何となく推察できるが、所詮漢検準二級の語彙はこんなもんかとなんだかむなしい気分になった。パソコンの変換でも出てこない字が多くて、読めなかった字一覧を作る計画が挫折してしまった。
さて内容についてだが、一言で言えばあらすじにも書いてある通り「清々しい」である。中身が濃く、非常に破壊的である。主人公のキクが実の母親を自作銃で殺す場面などは引きずり込まれる感じがした。できればダチュラを用いて町を破壊する場面を描写してほしかった。
とても1980年に書かれたとは思えない作品であった。完成度も高く、もう一度読み返したい作品であった。

金原ひとみの解説が微妙。解説ではなく感想のような印象を受けた。個人的には「解説」をしてほしいものなのだが、こういうものなのだろうか。
【ランク】7.5
【読書中メモの総覧】漢字が難解 65 74 79 薬島 112 117 144 179 214 221224 277 289 圧倒的なスケール 引きずり込まれる カタルシス 393 499 505 519 533
【備考】2009年8月14日に読み終えた。再読を促す。

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