2011/11/03

図書館革命(有川浩)

【タイトル】図書館革命
【著者名】有川浩
【発行年月日(初版)】2007年11月30日
【登場人物の年齢層】
【概略】
【感想】シリーズ最終巻。


 この辺りになるとさすがにアニメでやってないエピソードだということが明確に分かるので、こちらもなかなか楽しく読んだ。(前巻くらいからそうだったが)

 緊迫した状況下でやっと郁と堂上がくっついたと。まあいままで微妙な立ち位置のまま来てしまったので、何らかのきっかけ待ちだなとは思っていたが。
【ランク】
【読書中メモの総覧】
【備考】

2011/10/22

図書館危機(有川浩)


【タイトル】図書館危機
【著者名】有川浩
【発行年月日(初版)】2007年03月05日
【登場人物の年齢層】
【概略】図書館は誰がために―王子様、ついに発覚!山猿ヒロイン大混乱!玄田のもとには揉め事相談、出るか伝家の宝刀・反則殺法!―そしてそして、山猿ヒロイン故郷へ帰る!?そこで郁を待ち受けていたものは!?終始喧嘩腰でシリーズ第3弾、またまた推参。
【感想】所々でなかなかクスリと笑わせてくれる。面白いに加えて、司令が勇退するとき、隊員が一列に並んで送り出すシーンは思わず潤んでしまった。
【ランク】
【読書中メモの総覧】
【備考】2011年10月21日に読み終えた。

2011/10/19

図書館戦争 図書館内乱(有川浩)


【タイトル】図書館戦争 図書館内乱
【著者名】有川浩
【発行年月日(初版)】
【登場人物の年齢層】
【概略】2019年(正化31年)。公序良俗を乱す表現を取り締まる『メディア良化法』が成立して30年。高校時代に出会った、図書隊員を名乗る“王子様”の姿を追い求め、行き過ぎた検閲から本を守るための組織・図書隊に入隊した、一人の女の子がいた。名は笠原郁。不器用ながらも、愚直に頑張るその情熱が認められ、エリート部隊・図書特殊部隊に配属されることになったが…!?番外編も収録した本と恋の極上エンタテインメント、スタート。
図書隊の中でも最も危険な任務を負う防衛隊員として、日々訓練に励む郁は、中澤毬江という耳の不自由な女の子と出会う。毬江は小さいころから面倒を見てもらっていた図書隊の教官・小牧に、密かな想いを寄せていた。そんな時、検閲機関である良化隊が、郁が勤務する図書館を襲撃、いわれのない罪で小牧を連行していく―かくして郁と図書隊の小牧奪還作戦が発動した!?書き下ろしも収録の本と恋のエンタテインメント第2弾。
【感想】文庫版がでたのて、いい機会なので借りて読んでみた。


 『図書館戦争』は昔ノイタミナで見たことがあり、ある程度の内容はうっすら覚えている。今回読んでみた限り、ほぼアニメと同じ感じ。というかアニメはなかなか忠実に再現しているなと思う。

 『内乱』での小牧こんな奴だったっけ?
【ランク】
【読書中メモの総覧】
【備考】2011年10月中旬

2011/10/09

僕は友達が少ない 7(平坂読、ブリキ)


【タイトル】僕は友達が少ない 7
【著者名】平坂読
【イラスト】ブリキ
【発行年月日(初版)】2011年09月21日
【登場人物の年齢層】中高校生
【概略】羽瀬川小鳩の誕生日パーティーも無事に(?)終わり、ふたたび学園祭に備えての活動を開始する隣人部のメンバーたち。紆余曲折の末、文化祭の出し物の内容は映画作りに決定し、脚本は夜空が担当することに。だが、やたらと小鷹との過去の関係を強調する夜空と他の女子部員たちとの間に不穏な空気が流れ始める。そんなおり、小鷹と星奈との間にも実は『特別な関係』があったことが発覚し、さらには隣人部のジョーカー、志熊理科までもが動き出す。大人気残念系ラブコメディ第7弾。リア充たちの祭典を前にして物語はついに佳境を迎える…かも。
【感想】まあ相変わらずといった軽さで一時間ちょっとで読み終えるのが可能である。

 カラーページを見ていると知らないキャラクターが二人登場しており、新キャラとわかって安心した。なんだが過去の話を忘れている傾向にあり、過去の出来事の中身が思い出せないことがちょくちょく出てきた。。

 主人公と理科になんやら怪しい過去があることが最初と最後で語られており、まだまだ続くのかと思うと微妙な気持ちである。ライトノベルなのでしょうがないが、あんまりダラダラ続き、間が空くと話を思い出せない事態が増えてきてしまう。困ったものだ。

 夜空が猫カフェでデレたり、盗作をして吊し上げられたりと、徐々に当初のキャラから逸脱しつつある。もうすぐアニメも始まることだし可能なら見るか。


 縦書きの小説で(´・ω・`)を一文字で組み込んでいるのはこの作品だけじゃね?と思うこの頃。
【ランク】6
【読書中メモの総覧】
【備考】2011年10月01日に読み終えた

2011/09/27

失楽園 上・下(渡辺淳一)★


【タイトル】失楽園 上・下
【著者名】渡辺淳一
【発行年月日(初版)】2004年01月25日
【登場人物の年齢層】30代〜
【概略】突然閑職に追いやられた敏腕編集者・久木。失意にくれる彼の前に、夫との冷え切った関係を持て余す美しき人妻・凛子が現れる。まるで結ばれるのが宿命であるかのように、ふたりは激しい恋に落ちてしまう。その純粋なる想いを貫き通すため、ふたりは究極の愛の世界へと足を踏み入れる―。「人を愛する」ということは、どういうことなのか?男女の愛の極限を描き切った、渡辺文学の最高傑作。

家庭や社会からの孤立が深まっていくなか、それでも久木と凛子は逢瀬を重ねつづける。逢うごとに、体を重ねるごとに、ふたりの愛と性の密度は高まっていく。やがて訪れる「この愛もいずれは壊れるかもしれない」という不安と怖れ。ふたりの愛を永久不変のなかに閉じ込めるために、彼らが選んだ道はひとつしかなかった…。空前絶後のベストセラーとなった、至高の恋愛小説。
【感想】なんとなく名前を覚えていたので。

 端的に言ってしまえば男女の不倫話なのだが、そんな枠組みには到底収まらない中身である。この書で描かれてある男女の交わりは今まで読んだ本のなかでも特に官能的で、かといって卑猥な印象はない、もはや高尚な域である。

 深い味わいを知った二人が段々そこから抜け出せなくなるのは読んでいて複雑だ。登場人物と同じようにこのまま堕ちていくだろうと思う一方、何らかのきっかけで関係が崩れていくのもあり得る、一体どのようになるのかと思わずにはいられない。阿部定の話からの心中エンドだってあり得る。

 酔った凛子が妖しく久木の首を締める場面はなかなかの狂気を感じた。描かれている普段の様子とのギャップも相成ってなかなかの凄みを出している。

 登場人物の二人の会話は俗っぽさを感じさせない、どこか世間離れした印象を受ける。描かれている世界観も世間から隔離された場所が多い気がする。



 自分はごく一部の例外を除いて自殺は絶対悪だと考えていて、仮にも生命を与えられたのだからどんな形でも全うすべきと考えている人間である。

 など思う一方、この小説のようなこういった心中には非常に崇高で悪くないと感じる。自分は幸せの絶頂で、これからは下りしかないから幸せのうちに共に死ぬと思わせるような相手が果たして存在するのか疑問で、この点で二人を非常に羨ましく感じる。

 上巻を読んだ時点でこのような結末は少しは想像していたが、交わりあい共に達しながら逝くという一種のハッピーエンドは想像できなかった。だが、あえて、心中の引き金となった出来事を考えると、やはり主人公久木の怪文書による子会社への異動だと思う。この出来事によって……と考えてみたが、この出来事がなかったとしても心中という結末に変わりはなかったように思われる。

 Amazonの評価を見るとなかなか手厳しい評価が並ぶ。まあ何とも言えんな。
【ランク】7
【読書中メモの総覧】
【備考】2011年9月下旬に読み終えた。

2011/09/25

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない(桜庭一樹)★


【タイトル】砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない
【著者名】桜庭一樹
【発行年月日(初版)】2004年11月15日
【登場人物の年齢層】中学3年
【概略】大人になんてなりたくなかった。傲慢で、自分勝手な理屈を振りかざして、くだらない言い訳を繰り返す。そして、見え透いた安い論理で子供を丸め込もうとする。でも、早く大人になりたかった。自分はあまりにも弱く、みじめで戦う手段を持たなかった。このままでは、この小さな町で息が詰まって死んでしまうと分かっていた。実弾が、欲しかった。どこにも、行く場所がなく、そしてどこかへ逃げたいと思っていた。そんな13歳の二人の少女が出会った。山田なぎさ―片田舎に暮らし、早く卒業し、社会に出たいと思っているリアリスト。海野藻屑―自分のことを人魚だと言い張る少し不思議な転校生の女の子。二人は言葉を交わして、ともに同じ空気を吸い、思いをはせる。全ては生きるために、生き残っていくために―。これは、そんな二人の小さな小さな物語。渾身の青春暗黒ミステリー。

 扱っている内容は暗くシリアスなはずなのにそれほど強く感じさせない印象。妙に少女まんがチックのメルヘンなイラストも手伝ってそこまで読後に苦い印象は残らない。漫画版を以前どこかで読んでいてあらすじを大まかに知っているからだろうか、それとも耐性が付いたからか。

 読んだ後しばらくして、これは実はなかなかの名作ではないだろうかと思い始めたが、残念ながらそれからしばらく立って理由が思い出せない。主人公の優秀な成長物語としてだろうか。
【ランク】6.5+α
【読書中メモの総覧】
【備考】2011年09月下旬に読み終えた。再読を促す。

2011/09/16

たった一人の反乱(丸谷才一)

【タイトル】たった一人の反乱
【著者名】丸谷才一
【発行年月日(初版)】1972年4月20日
【登場人物の年齢層】
【概略】出向を拒否して通産省をとび出し民間会社に就職した馬淵英介は若いモデルと再婚する。殺人の刑期を終えた妻の祖母が同居し始めたことから、新家庭はとめどなく奇妙な方向へ傾き、ついに周囲の登場人物がそれぞれ勝手な「反乱」を企てるに到る。―現代的な都会の風俗を背景に、市民社会と個人の関係を知的ユーモアたっぷりに描いた現代の名作。谷崎潤一郎賞受賞。
【感想】朝日新聞夕刊にて。

 今から30年ほど前に書かれた作品であるが、古臭さは感じられず、むしろどこか洗練された印象を受ける、今まで読んだことの無いようなタイプの小説である。概略にも書かれてある通り知的で大人の読み物と言ったところである。正直上流階級の風雅な読み物で、特にこれといった感想はない。やたら長いな、ぐらい。まだ早かったかな。
【ランク】6+α
【読書中メモの総覧】引きずり込む訳ではなく、かといって突き放すわけでもない程好い雰囲気
【備考】201109月上旬に読み終えた。