2009/09/07

時をかける少女(筒井康隆)


【タイトル】時をかける少女
【著者名】筒井康隆
【発行年月日(初版)】1976年2月28日初版(文庫)
【登場人物の年齢層】高校生
【概略】放課後の誰もいない理科実験室でガラスの割れる音がした。壊れた試験管の液体からただようあまい香り。このにおいをわたしは知っている—そう感じたとき、芳山和子は不意に意識を失い床にたおれてしまった。そして目を覚ました和子の周囲では、時間と記憶をめぐる奇妙な事件が次々に起こり始めた。思春期の少女が体験した不思議な世界と、あまく切ない想い。わたしたちの胸をときめかせる永遠の物語もまた時をこえる。(「BOOK」データベースより)
【感想】細田守が監督を務めた映画「時をかける少女」の原作である。
 文章を読んでなんとなく昭和な感じの学生の印象を受けたから発行年を見たら初版が昭和51年2月28日と書かれているではないか。昭和51年といえば1976年になる。そんなに古い小説であったのか と驚いた。
 内容については、話の内容は違うので直接比べるのは筋違いかもしれないが、正直なところ細田守監督のアニメ映画の方がいい。新装版の文庫は238ページあるのだが、「時をかける少女」が占める ページは115ページ。文庫の半分しか話がなく、短すぎる。あっという間に終わってしまうので、物足りないのである。時代が古いのに対しアニメ映画の方が現代で受け入れやすいからというのもあるかもしれない。
 Wikipediaによると、原作は1967年に出ているようである。また、『筒井の作品には珍しい、正統派ジュブナイルである。発表から40年以上たった現在でも広く親しまれており、何度も映像化されている。ただし、筒井自身は児童向き作品が資質に合わなかったようで、当時の日記(『腹立半分日記』に収録)で、「書くのが苦痛でしかない」といったことを書いている。』と書かれており、またこの作品を代表作のひとつと思われている事に嫌悪しているらしい。
 とりあえずもう一度映画を見るか。
【ランク】5
【読書中メモの総覧】なし
【備考】2009年9月6日に読み終えた。

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