手持ちの小説がなくて困っていたので、以前読んだことのあるものを図書館で借りてきた。僕は勉強はできない(山田詠美)は3回目、69 sixty nine(村上龍)はおそらく2回目だと思う。69の方は記録を始める前に読んだようなので記録には残っていないが・・・。
特に意識したわけではないが、どちらも主人公が高校生、時代がやや古いことが共通している。そしてどちらの主人公も高校生活をかなりエンジョイしている。正直自分には到底できそうにない生活で羨ましいものである。だいたいパソコンと試験前に勉強しているような自分にとってこの二作の主人公に完全に負けてる。
個人的には「僕は勉強ができない」に登場する脇山、奥村先生が自分にとって近い感じである。実際女の子に気をあるそぶりを見せられた後あっけなく振られると絶望するに決まってるであろう。奥村先生は堅物で、主人公という生意気なイレギュラーなガキの対応に苦労する。自分も先生になったと仮定して主人公のような存在の先生になれる自信がない。
69のほうは村上龍作品のなかでは一番読みやすいのではないか、と思うぐらい読みやすい。村上の実体験をベースに書かれている。学生運動があった時代を描いているが、エネルギーに満ちあふれているのが読んで伝わってくる。羨ましい。