【タイトル】春狂い
【著者名】宮木あや子
【発行年月日(初版)】2010年5月10日
【登場人物の年齢層】中学から高校生
【概略】生まれながらにして、人を狂わすほどの美しさを内包していた一人の少女。男たちの欲望に曝され、身体を穢された美少女が、桜咲く園で望んだ未来とは―。窓の外で桜の花びらが突風に巻き上げられている。放課後の教室、私は教師の前でスカートをたくしあげる。「私をあと二年、守ってください」。制服の下に隠された、傷だらけの少女の秘密。(「BOOK」データベースより)
【感想】おそらく新聞の広告を見たのがきっかけである。
一通り読み終えて、これは一度読んだだけじゃだめだな、と思わせるほど心情の表現が豊かであった。
著者紹介のところに書かれてあるとおり、鮮烈な官能表現が特徴的である。その官能表現を通じて、憎しみや哀しみ、愛情を描いていると思う。
短編集の形をとっているが、各話は繋がっている。特に、少女が主人公として登場する回は凄惨たる展開である。少女が虐げられ、また虐げる描写から……なんと表現したらよいのか。
【ランク】7
【読書中メモの総覧】なし
【備考】2010年10月16日に読み終えた。再読を促す。