2009/08/21
ナ・バ・テア None But Air(森博嗣)
【タイトル】ナ・バ・テア None But Air
【著者名】森博嗣
【発行年月日(初版)】2005年11月25日 (文庫)
【登場人物の年齢層】-
【概略】信じる神を持たず、メカニックと操縦桿を握る自分の腕だけを信じて、戦闘機乗りを職業に、戦争を日常に生きる子供たち。地上を厭い、空でしか笑えない「僕」は、飛ぶために生まれてきたんだ??大人になってしまった「彼」と、子供のまま永遠を生きる「僕」が紡ぐ物語。森博嗣の新境地、待望のシリーズ第二作!
【感想】「スカイ・クロラ」シリーズ第二作目。最初に「スカイ・クロラ」を読んだので次にこの本を手に取ったのだが、かなり重要なミスを犯してしまった。最初、主人公を「スカイ・クロラ」と同じ、即ちカンナミだと思っていたのだ。合田との会話で「なんかおかしいな」と思い、次のページで初めてこの主人公がクサナギだという事に気づいた。思わず電車の中で苦笑してしまった。第一自分の事を「僕」と呼んでいたので全く持って気づきませんでした。僕っ子か。
それはともかく、この本も時折短い文の連続して続く場面があり、詩的な部分があったり、戦闘シーンもあった。主人公がクサナギである事が「スカイ・クロラ」に比べてよかった。より人間味があったり、より日常的な部分があるからだ。それでも冷たい部分があるのだが。また、尊敬の存在であるチィーチャとの会話や関係が読んでいておもしろかった。
また、この本で「スカイ・クロラ」に一応妹という事で登場しているミズキがこの本でクサナギスイトから生まれたかな、と推測できる。チィーチャとやってできた子供だろう。また、そのできた子供に対するクサナギの反応が冷たい。まあ当然といえば当然なのだが、だがこんな冷酷(この表現にやや疑問)なキャラが嫌いではない。
この本が「スカイ・クロラ」シリーズの時系列の一番最初に当たるので、ここから徐々に「スカイ・クロラ」に戻っていこう。
* *
解説の冒頭に『森先生にこの小説を読んだ感想をメールしたときに、「一発で××! という話ですね」と書いたら、「うわあ! 恥ずかしい!」という返事が返ってきました。』と書かれてあった。
筆者にその感想を送るのはどうなのかな。まあもちろんそれしか書いていないわけないと思うのだが、解説中の文をそのままメールしていたとしたら、冗談でもあまりいい気持ちがしない。
【ランク】-
【読書中メモの総覧】主人公は草薙 僕っ子 やられた
【備考】2009年8月21日に読み終えた。
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